―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―
小暑を過ぎ、本格的な夏が始まる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 日ごとの気温差に体調管理が難しい季節ですが、皆様くれぐれもご自愛ください。今号も、大阪大学の旬な話題をお届けします。本マガジンをお読みいただく一時、暑さを忘れて母校に思いを馳せていただけましたら幸いです。
―■―■―■―Vol.105(2021年7月15日発行)―■―■―■―
【1】阪大ニュースフラッシュ - 福島県大熊町内に研究拠点整備 ~大熊町と放射線研究の協定を締結~ - 新型コロナワクチンの職域接種、スタート! - 大阪大学は吹田市の職域接種に協力します - ギネスビールの泡が織りなす模様を数式で - すべての変異型を逃さない新型コロナウイルス感染症治療薬候補の開発 - 唾液で新型コロナウイルスを5分で迅速検査 - ダウン症児の脳の正常発達を乱す遺伝子を発見
【2】卒業生ニュース - 本学平野俊夫前総長による新型コロナウイルス感染症に対する提言2021 - 工学研究科宮地充子教授がIPSJ(情報処理学会)より「情報処理学会フェロー」の称号を授与 - 工学研究科松本良准教授らが「日本塑性加工学会 論文賞」を受賞 - 工学研究科角田祐輔特任助教が「システム制御情報学会 学会賞奨励賞」を受賞
【3】在学生も元気です - 理学研究科学生が第54回日本発生生物学会年会 最優秀ポスター賞を受賞 - 理学研究科学生が第76回年次大会(2021年)日本物理学会 学生優秀発表賞を受賞 - 緊急事態!緊急事態!阪大運動部、鍛錬を積みに積んで緊急事態明けを迎える!
【4】未来基金ニュース - クラウドファンディング「未来を担う若者に、放射線と福島を正しく理解する機会を届けたい!」
【5】大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年記念事業 - 「大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年記念式典」及び「記念講演会」の開催再延期について - 「大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年」にあたり、海外大学学長からお祝いメッセージを頂きました
―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■―■
【1】阪大ニュースフラッシュ ◆ 放射性物質の動き、生物への影響などを長期調査 ――― 福島県大熊町内に研究拠点整備 ~大熊町と放射線研究の協定を締結~ 大阪大学と大熊町(福島県)は放射線研究や人材育成などに取り組むため、連携協力協定を締結しました。締結式は6月4日、大熊町役場で行われ、大阪大学放射線科学基盤機構の小川哲生機構長がオンラインで参加し、協定書に署名しました。 ⇒詳細はこちら
◆ 学内の学生・教職員等を対象に ――― 新型コロナワクチンの職域接種、スタート! 6月21日(月)から、新型コロナワクチンの職域接種がスタートしました。大阪大学では、学内の学生・教職員等を対象とした「職域接種」を実施することとしています。 ⇒詳細はこちら
◆ 保育・学校教育施設従事者等を優先 ――― 大阪大学は吹田市の職域接種に協力します 大阪大学は、吹田市が実施する新型コロナワクチンの「職域接種」に関し、保育・学校教育施設従事者等への優先接種に協力します。大阪大学が学内で実施する職域接種の会場の一部を吹田市に提供し、医師及び接種者を確保したうえで接種を行います。6月18日(金)、吹田市役所において、吹田市の後藤圭二市長、本学西尾章治郎総長出席のもと、覚書を交わしました。 ⇒詳細はこちら
◆ コップに注ぐと……基礎工などの研究グループ解明 ――― ギネスビールの泡が織りなす模様を数式で 大阪大学大学院基礎工学研究科の渡村友昭助教、杉山和靖教授、キリンホールディングス株式会社の四元祐子氏、鈴木深保子氏、若林英行氏らの研究グループは、コップに注いだギネスビールの泡が作り出す模様の発生条件を世界で初めて数式で表現しました。 ⇒詳細はこちら
◆ 結合力を100倍にまで高め、抗体製剤と同等の効果 ――― すべての変異型を逃さない新型コロナウイルス感染症治療薬候補の開発 京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学星野温助教、大阪大学蛋白質研究所高木淳一教授、高等共創研究院岡本徹教授(微生物病研究所兼任)らの研究グループは新型コロナウイルスが感染する際の受容体であるACE2タンパク質を改変してウイルスとの結合力を約100倍にまで高め、抗体製剤と同等の治療効果を持つウイルス中和タンパク質(改変ACE2受容体)を開発しました。 ⇒詳細はこちら
(▲概要図. 改変ACE2受容体は抗体製剤と同等の中和活性を持ちすべての変異株に有効。)
◆ AIとナノポアの革新的融合技術の開発によって ――― 唾液で新型コロナウイルスを5分で迅速検査 大阪大学産業科学研究所の谷口正輝教授、微生物病研究所の松浦善治教授(現:感染症総合教育研究拠点拠点長・特任教授(常勤))、大学院医学系研究科の朝野和典教授(現:大阪府立健康安全基盤研究所理事長)らの研究グループは、AIとナノポアの革新的融合技術の開発により、唾液の5分間計測で、新型コロナウイルスを90%以上の感度・特異度で診断できることに成功しました。 ⇒詳細はこちら
(▲新型コロナウイルス検査の原理。電流波形を機械学習する)
◆ 障がい解明とともに、認知症の診断・治療にもつながる期待 ――― ダウン症児の脳の正常発達を乱す遺伝子を発見 大阪大学医学部附属病院総合周産期母子医療センターの川谷圭司医員、北畠康司准教授(小児科)らのグループは、ヒトiPS細胞にゲノム編集技術および染色体工学を組み合わせることで、1人のダウン症候群患者から多様で詳細な疾患モデルiPS細胞を樹立し、同症の知的障がいの発症に大きな役割を果たすアストロサイトが異常増殖するメカニズムを明らかにするとともに、その原因遺伝子として21番染色体上にあるDYRK1AとPIGPの同定に成功しました。 ⇒詳細はこちら
(▲ヒトiPS細胞とゲノム編集技術をもちいたダウン症候群の病態解析)
【2】卒業生ニュース ◆ 本学平野俊夫前総長による新型コロナウイルス感染症に対する提言2021 平野俊夫前総長がコロナ対策に関して政府への提言をまとめ、全国の学術経験者34人の賛同を得て、5月28日に総理大臣や関係大臣に送付されました。また、全国の知事全員、経済団体、学術会議、国公私立大学などの協会、全国大学医学部長病院長会議などにも送付するとともに、関経連や経団連とは特に密接な連携を図り政府や自治体に働きかけました。 ⇒詳細はこちら(量子科学技術研究開発機構HP)
◆ 工学研究科宮地充子教授がIPSJ(情報処理学会)より「情報処理学会フェロー」の称号を授与 工学研究科電気電子情報工学専攻の宮地充子教授が、IPSJ(情報処理学会)より「情報処理学会フェロー」の称号を授与されました。本称号は情報処理および情報通信等の分野で学術的または産業発展的・普及・振興などに著しく貢献した会員に与えられます。 ⇒詳細はこちら
◆ 工学研究科松本良准教授らが「日本塑性加工学会 論文賞」を受賞 工学研究科マテリアル生産科学専攻の松本良准教授、宇都宮裕教授、博士前期課程学生(2018年度修了)の髙塚誠司さんが「2021年度(第56回)日本塑性加工学会 論文賞」を受賞しました。本賞は、日本塑性加工学会論文誌「塑性と加工」および共同刊行論文誌「Materials Transactions」(同学会の校閲を経たもの)に過去2年間に掲載された論文の中から優れた論文に授与されるものです。 ⇒詳細はこちら
◆ 工学研究科角田祐輔特任助教が「システム制御情報学会 学会賞奨励賞」を受賞 工学研究科機械工学専攻の角田祐輔特任助教が、「システム制御情報学会 学会賞奨励賞」を受賞しました。本賞は、同学会における優れた研究発表を表彰するものです。角田特任助教らは、「牧羊犬のヒツジ追い現象に着想を得たエージェント群の機動制御に関する研究」(機械工学専攻末岡裕一郎助教、和田光代特任准教授、大須賀公一教授との連名)に関する発表が評価され、本賞を受賞しました。 ⇒詳細はこちら
【3】在学生も元気です ◆ 理学研究科学生が第54回日本発生生物学会年会 最優秀ポスター賞を受賞 2021年6月17日(木)〜18日(金)にオンラインで開催された第54回日本発生生物学会年会において、理学研究科の学生が、最優秀ポスター賞を受賞しました。 ⇒詳細はこちら
◆ 理学研究科学生が第76回年次大会(2021年)日本物理学会 学生優秀発表賞を受賞 理学研究科の学生2名が第76回年次大会(2021年) 日本物理学会学生優秀発表賞を受賞しました。 本賞は、2018年秋季大会より、物理学会正会員のうちの大学院生または学生会員による学会発表を対象とし、物理学会の会長名において授与されるものです。 ⇒詳細はこちら
◆ 緊急事態!緊急事態!阪大運動部、鍛錬を積みに積んで緊急事態明けを迎える! ――― 阪スポ:スキー部・自動車部・柔道部(マイハンダイアプリ「まちかねっ!」より) 4月からの緊急事態宣言期間中にも可能な範囲で最大限の鍛錬に励んでいた部活の様子が、マイハンダイアプリにて紹介されています。ぜひご覧ください! 【スキー部】部員同士が常に切磋琢磨し、2021シーズンに挑む! 【自動車部】向上心にブレーキ無し! 【柔道部】柔らよくコロナを制すべく、体力作りに励む! ⇒詳細はマイハンダイアプリ「まちかねっ!」にてご覧ください。 ⇒マイハンダイアプリの利用方法・ダウンロードの案内等の詳細はこちら
(左:スキー部 右:自動車部)
(柔道部)
【4】未来基金ニュース ◆ クラウドファンディング「未来を担う若者に、放射線と福島を正しく理解する機会を届けたい!」
東日本大震災発生から10年を機に、震災を振り返る報道を耳にすることが増えました。改めて未曾有の災害の記憶がよみがえりますが、実際に東北地方がどのような被害をうけ、現在どれだけ復興しているのかについて詳しく知る機会は限られています。中でも、福島第一原子力発電所の事故に伴う放射線に関する機会はなおさらで、原子力発電所事故の影響がどこまで及んでいるのかを正確に把握している方はそれほど多くないでしょう。そもそも、「放射線」という言葉を聞いたことはあっても、詳しく正確に理解することは、専門家に学ばない限り容易ではありません。このことは、放射線に対する過剰な不安を生み、また、風評に惑わされる原因となり得ます。 福島第一原子力発電所事故とそれに付随する社会問題に対する考え方は人によってさまざまです。しかし、どのような考えであったとしても、その前提となる事実や放射線に関わる解釈は、科学的に裏付けられたものであることが何より重要です。原発事故からの復興の道のりはまだ長く、日本の将来を担う現在の若者にとって放射線に対する正しい理解は、今後彼ら彼女らが社会に出て、生きていく上で大きな財産になります。 そこで、私たち大阪大学核物理研究センターは、将来を担う全国の大学生を対象とした環境放射線実習を実施したく、(公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構による「大学等の「復興知」を活用した人材育成基盤構築事業」に応募し、採択されました。 この環境放射線実習は、文系理系、年齢、国籍を問わず、大学生が福島県の実情や環境放射線について実体験を通じて学び、どう向き合うべきか自ら考える機会を持ってもらうことを目的とした教育プログラムです。より多くの大学生にこの環境放射線実習に参加してもらうため、実習の規模拡大のためのクラウドファンディングを開始いたします。 ぜひご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。 ⇒詳細はこちら
***** ***** 大阪大学は、教育・研究活動の資金調達のためにクラウドファンディングを活用する取り組みを実施しております。 皆様の温かいご支援を宜しくお願いいたします。 大阪大学クラウドファンディング特設ページはこちら
【5】大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年記念事業 ◆ 「大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年記念式典」及び「記念講演会」の開催再延期について 令和3年9月14日(火)に開催を予定しておりました「大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年記念式典」及び「記念講演会」につきましては、今後の新型コロナウイルス感染症の感染状況の見通しの不透明さ等を踏まえ、誠に残念ではございますが、以下のとおり再度延期することといたしました。 【日時】 令和4年5月1日(日)13時30分から 【場所】 大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪) 大阪府大阪市北区中之島5-3-51 (※会場に変更はございません)
日程を確保いただいておりましたご招待者の皆様には、再度の変更となり、ご迷惑をお掛けしますことを心よりお詫び申し上げます。 なお、後日、変更後の内容を記載した案内状をお送りさせていただきます。 ⇒詳細はこちら
◆ 「大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年」にあたり、海外大学学長からお祝いメッセージを頂きました 大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年にあたり、グローバルナレッジパートナー(GKP)の関係を構築した大学や、ASEANキャンパスを置く大学など、特に本学と縁の深い海外の6大学の学長から、お祝いの「ビデオメッセージ」をいただきました。 ⇒詳細はこちら
|